はじめに|心が整っても、 なぜまた悩みが起こるのか?
怒りや執着から抜け出して、少しずつ整ってきた心。
「もう同じ失敗は繰り返さない」と思えていたのに、
気がつくと、また新たな迷いや葛藤が現れてくる──
それは、魂が成長していく中で避けて通れない「次の段階」なのかもしれません。
たとえば
- SNSの議論に“正義感”でつい反応してしまう
- 家族の何気ない一言に「どうしてわかってくれないの!?」とイラッとする
- → それはもしかしたら、修羅道の入り口かもしれません。
- 相手の反応に左右されず、「自分はどうしたいか?」を考えられるようになった
- イライラした時も、少し間を置いて冷静になれる
- → それはきっと、人間道の力が芽生えているサインです。
- 毎日に感謝できている
- 物事が自然に調和して、心穏やかに過ごせている
- → そんなあなたは、天上道の光の中にいるのかもしれません。
このように、仏教で語られる「六道(ろくどう)」は、
決して来世や別世界の話ではなく、
日常の心の中で、今この瞬間にも体験している世界なのです。
前回は、その中でも無意識に陥りやすい
迷いの三道(地獄・餓鬼・畜生)についてお話ししました。
今回は、氣づきを経て、
目覚めへと向かう心の成長段階──修羅・人間・天上を、
日常の心の視点からやさしくひも解いていきます。
修羅道|正義と怒りに支配される心
「間違っているのは相手だ」
「自分の方が正しいはずだ」
そう思うと、私たちの心は激しく波立ちます。
誰かを裁いたり、攻撃したり、
表面は冷静でも、内側では怒りや焦りが渦巻いている。
- SNSで正論を振りかざしてしまう
- 近しい人を「分かってくれない」と責めてしまう
- 本当は寂しさや不安があるのに、それを隠すために戦ってしまう
これが、修羅道の心の在り方です。
正義に見えて、その実、怒りや執着に囚われている。
けれど──このステージにいるということは、
すでに「心が反応していること」に氣づき始めている証でもあるのです。
人間道|氣づきと選択ができる、 唯一の場所
人間道は、六道の中で唯一、自分の心に氣づき、“選択”ができる場所。
- 「イラっとしたけど、言い返すのはやめよう」
- 「この人を責める前に、自分の反応を見つめよう」
- 「なぜ、私はこんなに不安になるのだろう?」
そんなふうに、無意識の反応から意識的な行動へと変えていく力が、人間道の本質です。
完璧である必要はありません。
でも、「氣づけた」「ちょっと変えられた」という感覚は、
魂にとって大きな一歩となるのです。
天上道|調和と喜びの中に 生きる心
努力が報われ、心が満ち、
周囲との関係も穏やかで、人生が順調に流れている──
そんな状態が、天上道です。
- 感謝や喜びにあふれた日々
- 人との関係がスムーズで心地よい
- 自然体でいられる幸せ
天道にいるとき、私たちは“光の中”を歩いている感覚になります。
しかし、ここにも落とし穴があります。
それは──慢心です。
「もう大丈夫」「私は整った人間だ」と思い込んだとき、
氣づきが止まり、油断が生まれ、再び六道の下層へと戻ってしまうことがあるのです。
まとめ|氣づき続ける姿勢こそが、 輪廻から抜ける道
修羅道を歩く中で“怒り”に氣づき、
人間道を歩く中で“選択”という力を思い出し、
天上道を歩く中で“喜び”を受け取りながらも、慢心せず目覚め続ける。
この繰り返しの中で、
私たちの魂は少しずつ、六道の外にある“本当の道”──
四聖の道(声聞・縁覚・菩薩・仏)へと向かっていくのです。
人生は、光と影を行き来する旅。
けれど、氣づき続けること、選び続けること──
その姿勢が、魂の進化そのものなのです。
…このような氣づきや心の整えは、
知識だけで身につくものではありません。
心とともに「エネルギー」を整えていくことで、
私たちの内側は、より深く変わりはじめます。
魂の声に氣づき、自分らしさを取り戻すために──
やさしくエネルギーを整える
4ステップの無料講座を用意しています。
エネルギー調整セラピスト
かんまに